オンデマンド印刷は成功している

2011.07.30

当たり前の話だが、『遊歩人』のような例外を除いて、オンデマンドとオフセットの損益分岐点である三百部では、商業出版にはなりえない。三百部では、千円で売っても三十万円にしかならない。ここから編集費、流通費、宣伝費をひねりだすことは不可能だし、著者への印税などは、どこからも出てこない。もちろん、採算を度外視した自費出版では、オンデマンド印刷はすでにビジネスモデルとして成功している。インターネットを検索してみれば、オンデマンド自費出版を標榜する出版社、印刷会社がかなりの数あることに気がつく。しかし自費出版はあくまで自費出版で、出版物を発行して生きていく出版人にとっては、自費出版でしか成功できないのでは現実的とは言いがたいだろう。ただ、実験的な試みであるにしても、なかなか中止になってはいない。どこも歯を食いしばってでも続けているのは、その未来に希望をもっているからだ。オンデマンド印刷が未来永劫、遅くて高いわけではない。いずれは、より高速で安価な装置となっていく。新たなシステムはどんなものでも、最初はもとからあったシステムよりも性能的に劣っていて価格が高い。電子組版システムにしても、登場した当初は、五百年の洗練の末にあった活版印刷よりも、質的にははるかに劣っていたし、コンピューターの価格は天文学的だった。使用するにもコンピューターに関する専門的な知識が必要だった。

[参考情報]
激安チラシ印刷.comオフィシャルサイト
http://www.gekiyasu-chirashi.com/