賞味期限切れのものを後生大事に取っておく必要はありませんが、だからといって昔のものをすべて捨てなければならない、とは思わないでください。誰にでも自分の思い入れの深い服、並々ならぬ愛情を注いだ服はあるはずですし、それらはクローゼットの中でも別格の存在です。今の自分のファッションを語るに欠かせないような歴史を秘めた服。これは流行と関係のないところに位置付けたいものです。私には娘が一人いますが、娘が大人になったときに着て欲しいと思うような服は必ず取っておくことにしています。いわば、自分が親から譲られた着物や帯と同じ感覚で考えている服です。私にとっての特別な服は、「エミリオープッチ」のもの。このブランドのプリントに魅せられて何年も経ちましたが、私にとってはその魅力は衰えず、今後もきっと続くであろうコレクションです。だから私はどんなにクローゼットの中を整理しても、。エミリオ≒フッチ”の服だけは絶対に捨てません。流行が変わっても、自分が年をとってもずっと大切にしたいと思える服。流行に敏感でなければならないスタイリストのポリシーとしては変に思われるかもしれませんが、これだけ思い入れのあるブランドはないので、手放す気はないとはっきり断言できるのです。本当に大切にしたい服を残して、他の賞味期限切れに関しては潔く捨てる。このメリハリのある決断を繰り返せば、自分らしいクローゼットが完成します。